こんにちは。孝太です。
清流で育てる沢ワサビ(水わさび)、畑で育てる畑ワサビ(丘わさび、陸わさび)、そして近頃はワサビを山で育てるのが流行り始めている様子がある。
沢ワサビと畑ワサビは育つ環境が違うだけで同じものだ。山葵を山で育てると言葉の印象としては山ワサビというようなことになるような気もするが西洋わさびを山わさびと呼んでいる様子があるので正しいところはよく分からない。栽培環境としては畑ワサビと似ていると思う。
山わさびという名称については一般にはよくローストビーフに添えるわさび大根、西洋わさび、ホースラディッシュを指して山わさびといっている場面を見かける。山で育った山葵ならば山わさびでもいいような気がするが、西洋わさびが名称使用の先を越しているのでそうもいかないのかもしれない。
本題の山葵は杉などの人工林の日陰が育てるのに丁度良い環境らしい。
長期の収穫サイクルの人工林に短期の収穫サイクルの山菜などの特用林産物を植えるというのは土地を遊ばせておかない活用アイディアとしてとてもいいと思う。その辺を考えて山菜などの特用林産物に興味があるという部分もある。
このコーナーではどちらかというと樹木や山菜のように山で育てることができる畑わさびへの趣向があるので、まずは特性の感触を掴むために土でどのような感じで育つのかを観察してみたいと思い立った。
届いた苗は小さいものだが根や茎や葉はちゃんとワサビの形をしていた。既に萎れかけている印象を受けたので急いで土の入ったポリポットを用意して土に植えてみた。
暫くして観察してみると初めからついていた葉や茎が萎れてきていたので失敗したかも知れないと思ったが、株の中心部分をよく見てみると更に小さい元気な葉があるのが見えた。
すぐに萎れた葉と茎をすべて取り去ると小さな元気そうな苗ができた。既に根が活着し、新しい茎や葉が出始めていたのかもしれない。
ワサビの根からは成長を阻害するホルモンが出ているということで摺りおろして刺身に添える部分はあまり育たないらしい。そんなこともあり土で育てる山葵は主に葉や茎を利用することになるようだ。
感覚的にはそういう状況でも長く育てればそれらしい根の部分ができると思うが今のところ確証はない。
わさびは繊細な植物のような気がする。既に苗が到着してから今までの間にも細かく気をつけたほうがよい特性があり、あまりどこにでも書いてあることではないようなわさび栽培に必要だと思われる至極細かい兆候と繊細な作業が見え隠れしているような気がする。今のころはなんとか試行錯誤で乗り越えられている感もあるが、今までの短い経緯から考えてみてもあまり経験したことのない繊細な作業を試行錯誤で編み出していくことが求められる場面画が度々あったので、次の瞬間想像もできない何かが起こるかも分からず、今のところは四六時中わさびの機嫌を注視している必要がある。一通り経験すれば放置栽培の要点が分かってくると思い辛抱強く気長に取り組んでいきたいと思っている。
山菜類は基本的に放置栽培で良さそうなので興味に照らしたイメージにも合っていると思う。遠い将来になるかもしれないがついつい山で育てる楽しみを満喫することや収穫の喜びが訪れることを妄想してしまう。
そんなことを考えながら観察を始めたいと思う。