こんにちは。孝太です。
今回は興味のある竹の一種であるジャイアントバンブーの正しい種子について言及しておきたいと思う。
ジャイアントバンブーとは世界最大になる竹の種類である。別名は、巨竹、象竹、大麻竹などと呼ばれている。学名は、Dendrocalamus Giganteus。
観察用にジャイアントバンブーを育ててみようと試みているが、今のところ成功していない。この件については引き続きチャレンジを続けたいと思う。
一方、インターネット上で販売されている種子の購入に関して気になっていることがある。
それは、正しい種子を入手できるかどうかについてである。
インターネット上で販売されているジャイアントバンブーの種子を探していると検索のキーワードで困ることがある。
まず、多いケースとしては、ジャイアントバンブーと入力すると孟宗竹のことを指していると思われる内容が出てくる場合である。
また、更に困ったことには、正確を期すために学名のDendrocalamus Giganteusと入れても孟宗竹と思しき情報がよく出てくる。
さすがに学名は違うのだが、販売者にとってそこはお構いなしの様子だ。
そしてさらに質の悪いことには、実際に種子を購入してみると混乱を招くような種子が送られてくる場合がある。
そういう状況があったので、思い切っていくつかの業者から購入して検証してみることにした。
その結果、本来のジャイアントバンブーと思しき種子の他に2種類の異なった種子をDendrocalamus Giganteusの種子として取り扱っているケースに出くわした。
手に入れたい希望のジャイアントバンブー(巨竹、象竹、大麻竹)の種子はコメ粒くらいの大きさのものである。
正しいDendrocalamus Giganteusの種子の見かけ
しかし、Dendrocalamus Giganteusと銘打っているにもかかわらず数件から送られてきた細長い種子がある。
これは孟宗竹もしくはその近似種だと思う。
孟宗竹もしくは孟宗竹の近似種と思しき種子(孟宗竹は、学名Phyllostachys edulis)
よほどの広い心で1万歩くらい譲ることができれば、一応は竹の種子ではあるとは思うのでびっくり箱のような感覚で竹の栽培を楽しむことができるとも考えられなくもない。
しかし、現実的には、何か特別な用途があってこの品種を栽培したい人の場合や実際の品種がバンブーと違い根で広がっていくタイプの竹とは知らずに地植えしてしまった場合は大問題に発展しかねない。
また、更に困惑に拍車をかけるのは、題名にDendrocalamus Giganteusと銘を打ち、宣材写真や宣伝文句もジャイアントバンブーと思しき内容を掲載しておきながら、竹ですらない種子を送ってくる業者もあるということである。
竹ですらない種子(実際の品種はFraxinus Chinensisと思われる)
インターネットを見ていると、竹ですらない種子は孟宗竹の種子としても販売をされている様子があり、意識のある人により注意喚起がなされている。
彼らの販売ネットワークのシステム上、販売者自身も間違った種子を扱っているということに気づいていないかもしれないと思われる節もある。しかし、故意ならば余計悪質だと思う。
少し興味を持って見ていれば宣材に使われている写真に映っている竹の特徴も複数の種類の竹のものが混在しているのがすぐに分かる。
すべての宣材写真がジャイアントバンブーの特徴のある風体のものを使っている販売者から購入しても違うものが届くということがあったので宣材の写真もあまりあてにならないと思うところもある。
実物の種子の写真を掲載している販売者は少ないが、種子の形状を具体的に写真で確認できればこういう間違いも少なくなると思う。
よほどしっかりとした種苗店の取り扱いの種子でない限りもともと品種には信憑性はないとは思っているが、入手ルートが限られているものについてはどんな糸口にも頼りたいと思うものである。
種子から育てるチャレンジについてはこういう紆余曲折も含んで楽しんでいるつもりだが、やはり安心して正しいものを手に入れられるということに越したことはない。
ちなみに今回正しい種が届いたのは、ドイツからだった。
販売者も梱包の様子などから信頼感のある様子があった。
そして、無駄に入手してしまった大量の種子を眺めながら、これらをどうしたらよいのか悩んでいる。